木津川で分断された2県道と府道流れ橋 京都r251,282,281

取材:2005年9月

木津川は八幡市で桂川・宇治川と合流して淀川になるのはみなさんご存知だと思うが、この合流点手前はかなり川幅が広く、車が通行できる橋は意外と少ない。おまけに原付乗りの筆者にとっては京奈和道も第2京阪も通行できないので輪をかけて不便である。しかし、逆に車が通行できない府道が「点線」府道も含めて3本も木津川を跨いでいるのはご存知だろうか。点線ではない架橋されている1本は時代劇などのロケ地としても有名な流れ橋である。レポートは上流側(南側)の r251 から r282, r281の順に行う。

京都r251 富野荘八幡線


京都r251 富野荘八幡線は、r22 より東の区間は交通量も多く、路線バスも行き交う実用度の高い道路であるが、木津川を挟む区間は寂しい限り。

京田辺市大住関屋 京都r22 八幡木津線を八幡市方向に進むと、小さな川を渡ったところに交差点がある。左へ行くとJR大住駅に出るルート。右が r251 なのだが、どこに道があるかぱっと見わからない。

京田辺市大住長谷折 え? あの車が止まっている所、府道なんですか?

ちなみに、川の手前側の岸にも道があり、そっちは立派な道である。

京田辺市大住長谷折 曲がってみると意外と道幅はあるのだが、駐車車両でいっぱいである。交通量は右側の岸の道の方が圧倒的に多い。

京田辺市大住大荒内 ほどなく車両通行止になる。この先は一級河川木津川の河原なので国土交通省の管理になるようだ。

目の前を横切るのも府道だが、r801 京都八幡木津自転車道線で、自動車・原付は通行禁止ということになっている。

京田辺市大住大荒内 r801 を横切って先を眺めてみるが、河原へ降りる道があるだけ。展望は開けない。実際に r251 が接続するのは写真で言えばもっと右手の方向になるようだ。

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城陽市枇杷庄 r252 寺田水主線を南に進むと、木津川にぶつかる地点(r252終点)が見える。

城陽市枇杷庄 青看の富野と書かれた方向が r251 の続きになる。つまり、ここが r252 の終点かつ r251 の分断点である。

城陽市枇杷庄 反対側からみるとこうなっている。ワンボックスカーの手前を曲がると r252 に入る。正面に進む道は水主地区に入ってしまう市道のようだ。

城陽市枇杷庄 こんな感じで住宅地の中を広狭繰り返しながら R24 まで進んで起点に到達する。



京都r282 内里城陽線


この路線も、木津川を挟むあたりは府道らしさにまったく欠ける。

八幡市岩田 r22 を八幡から京田辺方向へ進む。R1 方向から立派な r282 が合流してしばらく重複した後、この押しボタン信号の交差点に出る。ここから木津川方向(原チャリが止まっている)へ r282 は単独分岐する。

八幡市岩田 府道といいながらただの町内の路地である。軽自動車1台でも道幅の相当な部分を占領してしまう。カーブミラーも八幡市のシールが貼ってあり府道らしさ0であるが、手元の地図では府道になっている。

八幡市岩田 集落から抜けると田圃が広がり、すぐに木津川の堤が見える。目の前を斜めに登っている道がこの続きである。

八幡市岩田 堤防から見た r282。堤防上は r801 自転車道である。

八幡市岩田 対岸に見える工場のあたりから r282 は続いている。

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城陽市寺田 木津川の東岸堤防を南へ向かっていると、キャンプ場をすぎたあたり、土手下にコンクリート工場が見えてくる付近である。

城陽市寺田 対岸のこのあたりから r282 は点線で渡ってくることになっている。遠くに京奈和道が見えている。

城陽市寺田 堤防を降りるこの道が r282 である。なお、木津川の東岸の道路は府道でも自転車道でもないが、ところどころに鍵がかかっていないゲートがあり、4輪車の通行はあまりしてほしくないような意図が見え隠れする微妙な道路である。

城陽市寺田 田圃と町工場が入り交じる地帯を進む。

城陽市寺田 R24 大久保バイパスと交差する。(写真は木津川方向)。

r282 はこの先、近鉄寺田駅を経由して城陽市役所で 旧R24(今の r69)とぶつかって終わりになる。



京都r281 八幡城陽線


八幡城陽線は、大きな住宅団地である男山団地…の東はずれr735から始まり、R24にいたる県道である。

八幡市上津屋浜垣内 r22 を京田辺方向に進むと、信号交差点があり「流れ橋交流プラザ」の看板が現れる。交流プラザはここで左折だが、府道ではない。もう少し先になる。

八幡市上津屋浜垣内 道なりに右へカーブする所、工場がある前の道が府道なので左折する。京田辺方向からきた場合はこの曲がり角がものすごく見つけづらい。

八幡市上津屋浜垣内 親切にも「流れ橋」の看板があるが、これが京田辺側から来ると見えないのである。

八幡市上津屋浜垣内 r282 と同じように堤防へかけあがる。ただしここは坂の途中で分岐があるので、ヘアピン状に、写真でいえば左方向へ登る。

八幡市上津屋浜垣内 堤防の上はこんな感じ。r801 と r281 の交点でもある。r281 には特に自動車通行禁止の標識はないが、もちろん4輪車が通行できるような橋ではない。

八幡市上津屋浜垣内 もう向こうにはこれから渡る「流れ橋」が姿を現している。手前は茶畑のようだ。

八幡市上津屋宮前川端 r251 でも書いたが、木津川は一級河川なので河原は国土交通省の管理である。そこに府道を通すための府の占有許可の看板が立っている。

八幡市上津屋宮前川端 流れ橋は2004年に一部が焼損したため、現在も一部修復中である。板が焦げた後があるのがお分かり頂けるだろうか。2004年の台風シーズンでは、予想通りこの橋は流失し、しばらく通行止になっていたが、2005年に入って上記火災の応急処置も含めて復旧している。

八幡市上津屋宮前川端 この日は天気もよく木津川の流れも穏やかで、釣り糸を垂れる太公望の姿もちらほら。のどかな風景で癒される思いである。

八幡市上津屋宮前川端 ただし、それは上流側の話で、下流側は最近できた第2京阪が景観を台無しにしてしまっている。映画のロケに影響しないものなのだろうか。

まあ、ある意味もっとも古いスタイルの橋と最新の橋の対比といえなくもない。

久御山町佐山浜台 こちらが久御山町側。なお、橋は床面が全部板なのだが、原付で20キロくらいで走るのがせいぜいで、いくら通行禁止じゃないからといって調子に乗ってスピードを出すと絶対に事故って、下手すりゃ川へ転落するので、自転車の方も含めて慎重に運転していただきたい。

久御山町佐山 こちらが堤防沿いの道から分岐する地点。自転車の人がいる方向が流れ橋へ向かう道。この区間は短いながらダート府道ということになる。(じゃあ、板張りは何というのだろうか…)

久御山町佐山 水辺の環境を保全する看板が立てられている。この角度なら第2京阪の橋は写りこまない。

久御山町佐山 すぐに舗装された土手の道路になり、川に沿ってなだらかな曲線を描いて進む。

久御山町佐山 ほどなくゲートが現れるが、酷険道の封鎖ゲートではなく「開けたらすぐ閉めてください」という良心的(?)ゲート。歩行者や自転車などは右側の隙間から通行できる。

府道はその先を左に進み、堤防を降りる。

久御山町上津屋 この先、府道は R24 大久保バイパス、近鉄京都線久津川駅を経て、旧R24 であるr69 にぶつかって終わりとなる。

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