主要道というには狭いし急坂の 京都r62 宇治木屋線
取材:2005年10月
京都r62 は、宇治川ライン沿いの r3 宵待橋から南下し、R163 に至る府道である。が、主要道らしく立派で交通量が多いのは起点から宇治田原町のR307交点までで、そこから先はただのしょぼい道でせいぜいがんばって3桁府道が相応しい。
レポートは宇治田原町から終点まで行う。
500mほど R307 と重複した後、田原小学校の横から単独分岐する。
すぐにヘキサが現れた。工事通行止という不安な看板があるが、当日は工事はなく通行可能だった。
しょぼい府県道の特徴である「いきなり直角コーナー」が現れる。
犬打川沿いに桜並木があった。里山の美しい風景が広がる。この桜並木の周辺だけは道路の拡幅が行われていないが、この先また立派な道路になる。
で、立派な道なのに酷険道名物の看板がありますなぁ。
ご丁寧にもう1枚。そんなにしつこく言われるほど厳しいコースじゃないと思っていたんだけど。
期待を持たせる(?)幅員減少の警戒標識。
確かに1.1車線くらいになり下がった。ただし所々に待避所は設けられている。
分かりにくい分岐が現れるが、府道は右側、落石注意の標識がある方向である。
まるで奈良険道のような風景である。この先、峠でも何でもないところで和束町との境になる。
京都府ということで、茶畑が現れる。このあたりはまだ稜線沿いである。
稜線から放り出されていきなり一気に下り始める。
ヘアピン部分だけコンクリ舗装になっている。路肩が一部弱いところがあるので気は抜けない。
集落の中に入って突然右から大きな道がぶつかる。この道が府道なので右折する。直進路が旧道ということらしい。
山中のしょぼい道から一転して歩道つきの立派な道になった。
茶畑まで規模が大きくなっている。
下り切ったところが和束川の谷で、1桁府道 r5 にぶつかった。和束町の中心を貫く幹線道路だが、ここから R163 方向は悪天候時に規制がかかる。
ここからが後半戦。しばらくは歩道付きの新しい道である。
快走区間はここで終了。左から旧道が合流してきた。この旧道、r5 より南は府道指定が解除されていない。
のどかな田園風景だが電光掲示板が立っている。その訳は次の写真を見て頂ければわかる。
何のことはない、こっちも悪天候時の通行規制がかかるのである。この周辺だけではそんな悪路に見えないところもポイント。
通行規制区間内にも民家や工場がある。ゲートが降りてしまったらこの付近の方たちはどうするのだろうか。
このあたりが木屋峠らしいのだが、風景はいたっておだやか。ただし向こうには木津川の対岸の山が見えてきた。
舗装がしょぼいのは険道・腐道の常だが、プチ崩落も発見。どうやらこの峠、完全な片勾配らしく、徐々に下り坂になってきているのがお分かりだろうか。
いよいよ谷に出た。結構深い谷で高さもある。まだこの辺りでは下は見えない。落ちると痛そうである。
ワインディングを下ると今度は木津川の川面が見えた。が、この斜度は確かにこの地域にしては珍しい。まあ、四国や奈良南部、和歌山あたりだとこんなのは日常なんでしょうが。
前半戦に比べると少ないものの、コンクリ舗装のヘアピンも何ヶ所かある。ただ走りやすさではこっちの方がマシな気がする。ただし、その分交通量が多いので、4輪だと離合が大変だと思われる。
急勾配ワインディングはそれほど長く続くわけではない。下までおりてくると民家が増えてきて見通しが悪い。離合でつまることも多くなってくる。
下り切ったところが R163 で終点となる。右が木津・大阪方面、左が笠置・上野方面となる。
走る前に地図を見ていたところ、後半が腐道区間で前半はそのおまけくらいに考えていたが、前半の狭路区間が意外に長く走りにくい印象だっが、逆に後半は勾配もヘアピンも前半戦の2割引くらいで、対向車の離合だけがうっとおしい道だった。雨量による交通規制がかかっているのは地形的なものなのかもしれない。
R308 や奈良r192 に行ったことのない人が勾配感覚を養うにはいいのかも知れない。