風情のある上街道(天理街道・R169号線) 窮道 北区間

原付生活者になって以来、流れの早くて狭い R169 に替わる、低速で交通量の少ない道を探していたときにみつけたもので、あとで地図を見ると見事に南北に繋がっている。きちっと文献まで追ったわけではないが、恐らく昔の街道なのではなかろうか。沿線のほとんどに民家が建っているのがその証拠のように思う。

写真01 道の始まりは奈良公園・猿沢池のそばである。写真中央付近から道が分岐している。

アプローチに三条大路(R308の続き)を使う場合には、自転車を除き東行一方通行で、日曜祝日は自動車・原付は通行禁止になるので注意していただきたい。

写真02 今タクシーが入っていこうとしている道が天理へ向かう。この池の周り(南岸)は一方通行で、この道路も南行一方通行として分岐する。

写真03 曲がるとすぐにこのようになる。車1台がやっとである。タクシーや配達などの「狭路熟達ドライバー」以外は四輪で進入しない方がよいだろう。この先がいわゆる「奈良町」である。

写真04 途中にはこのような格子戸の旧家がある。ハイクを楽しむ人の姿も多い。この先T字路になっているが、右でも左でもクランクになっている。右に行けば奈良町資料館で、天理への道は左である。

写真05 循環道路(バスの市内循環が走る道)を越えると、舗装は普通のアスファルトになるが、道幅は相変わらずである。このあたりからは一方通行ではないので対向車にも注意が必要だ。

写真06 途中にはこのような御神木があり、道が狭くなっているところがあった。(写真は逆向き(奈良向き)で撮影)

少し南に進み、春日自動車学校の裏あたりに、国道901号線のサイトでも紹介されていた里道の標示がある脇道と交差する。

写真07 写真08

このあたりは「歴史の道」というハイキングコースと交差していて、道案内が立っている。

写真09 少しいくとようやく辺りが開けてくる。国道169号ではもう少し早くに田圃が見え始めるのだが、こちらの方が民家が多い。写真は逆方向(奈良方向)を向いている。右手に若草山がちらと見えている。左の丘はため池の堤防で、その向こう側にJR桜井線が通っている。

写真10 再び民家が建てこんでくると、帯解(おびとけ)の集落で、安産祈願の帯解寺がある。近くに皇室と縁の深い山村御殿(円照寺)があるからか、ここも皇族の安産祈願を行ったそうだ。すぐ先が r51 との狭い交差点で、右はJR帯解駅になる。

地図11 これがJR帯解駅。ちょうど元々の街道にあたる道路が工事のため通行止めでこちらに迂回してきた。いかにもローカル線の駅という雰囲気が好ましい。近くには山桜だろうか、大きな木に花が満開で美しい風景だった。「駅前美観のため」駐車しないでくださいという看板があり、古都の景観になじむ駅舎と言えるかもしれない。

写真12 帯解から 1km ほど進むと、r51 との信号交差点になる。ここから南は朝一方通行指定されているが、実際狭い。交差点の少し手前から天理市に入っている。この付近は大和郡山市の境界も近い。向こうから選挙の宣伝カーがやってきたが、離合は場所を選ばなければならない。

地図13 JR櫟本(いちのもと)駅の先で、県道192号線と交差し、橋を渡る。ここまでが朝ラッシュ時のみ一方通行区間で、ここから先は昼間ずっと一方通行(二輪を除く自動車が対象)となる。原付・自転車なら問題ない。交差点の路傍には道標も立っている。

西名阪自動車道をくぐると集落を抜けるが、すぐにまた天理の市街へかかる。このあたりから道が東にそれ始める。天理は明治以降天理教の影響で大きく街が開発されたため、古い街道の跡を残していないのかもしれない。


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