消えた R230 -有珠山噴火の跡-

D地点

今度はインターと反対側の端点を訪れた。

金毘羅入口

なんだか観光地然としている。道は左に曲がっているが、噴火前の地図では国道はまっすぐだったはずである。最初は気づかなかったのだが、車を駐車場に止めてよく見てみると

金毘羅入口

柵の向こう側には確かに道が続いているが、地図にはない沼の中に落ち込んでいる。その向こうには舗装が剥がれた国道の残骸が見えている。

金毘羅入口

なぜこんなことになっているのかというと、北海道開発局の看板が立っている。噴火による地殻変動で道路のあった場所がえらく隆起したらしい。看板下段の地図は、右側が今立っている場所、左側が虻田洞爺湖インター側になる。近くには消防署として完成した建物があったが噴火で使えなくなり、現在は資料を展示している建物がある。

金毘羅入口

もう1つ、写真が展示されている看板があった。噴火当時の自衛隊のヘリコプター画像で、複数の噴火口から火山灰などが積もっている様子がよく分かる。写真上が南(インター)方向になる。自然の威力の凄まじさを片鱗だけでも見ることができる。

E地点

分岐

移動する途中、もともとの R230 と、さきほどインターから通ってきた新設の迂回路との交差点。写真手前が洞爺湖方向、右手がB地点から高速のインター方向、左手がD地点へ向かうR230。すでに道路の形状は行き止まりのR230が分岐して本線がインター方向になるように変更されている。バスは行き止まりR230のC地点から洞爺湖温泉に向かう途中らしい。

E地点

その分岐から洞爺湖方向へ進むと、大きな右コーナーになる。ProAtras の地図を見ると、もともとの国道がこのあたりから分岐していることになっている。よく見ると、斜面の上の方に道路の痕跡が残っている。

E地点拡大

アップにしてみると、ガードロープが見えている。噴火の際に斜面が崩落したのか、現道を作る際に斜面を切り落して法面整備したのか。ProAtras の記述がなければ絶対に見落としていたと思うが、一方で一般向け地図の表記としてはどうだろうという疑問も残る(段丘上の道路にたどり着く方法はないので)。

F地点

F地点

所変わって洞爺湖畔の道路。ここもルスツ方向から南下するルートの R230 になる。洞爺湖文化センターが左手に見えるとすぐに青看が現れる。

F地点

右折するとすぐにおにぎりが立っている。ここも地図によって状況が異なり、ProAtras は国道指定されているが、おにぎりの立つ交差点でT字路になっている。Mapple は道路の形状は実際と同じ十字路だが国道指定が外れている。

F地点

さっきの道路は1ブロック先で本当にT字路になる。この先写真右方向へ大きくカーブして登って行ったはずだが、金毘羅火口の噴火で跡形もなくなってしまっている。


戻る

目次