奈良交通の中型車たち いすゞ編2


P-LT312J
(奈22 か・989号車 いすゞP-LT312J 奈良[第2]営業所所属 1988年8月 近鉄奈良駅付近にて)

奈良交通では多くの車体タイプで日野車の方がスケルトン車体の導入が早かったが、2扉中型車ではいすゞ車が先手を取った形になった。大型車では完全固定窓だったのに対し、上段引き違い、下段固定のスタイルになったのもこの車が最初であった。登場時は奈良富雄線ほぼ専属で運転されていたが一同吉野に転じて研修所所属とのち、一部廃車が始まった。なお、下の塗装と見比べてもらえれば分かるが、登場時は前面の方向幕横は黒塗装されていた。


P-LT312J 新塗装
(左:奈22 き・・78号車 いすゞP-LT312J 奈良[第2]営業所所属 1992年頃撮影 JR奈良駅にて)
(右:奈22 き・・78号車 いすゞP-LT312J 榛原営業所所属 2001年1月撮影 室生口大野駅にて)

シルク博にあわせて登場した車両で、この頃の車両から方向幕の横は朱色となり目立つ存在だった。博覧会終了後は六条山線限定運用車両であった。その後六条山線や奈良富雄線を中心に活躍していたが、一部が平城に移籍した他、中南部へ移動した車が多い。写真の新塗装の方は1日1本のみの室生口大野−榛原間の運用に入った姿。結局この路線はその後宇陀市コミュニティバスに置き換えられた。


P-LT212J
(奈良22 き・147号車 いすゞP-LT212J 平城営業所所属 1999年5月16日 山田川にて)

エアサス装備となって型番が変更になった。北大和や平城、郡山など北部に多く投入されたが、一部は西大和所属のものもあり、信貴山下−信貴山などで運用されていた。


P-LT232J
(奈良22 き・262号車 いすゞU-LT232J 天理営業所所属 1998年11月 天理駅にて)

車体が変更になっている。車体左後部のグリルがなくなったほか、後部にキュービックバス独特の凹みがあったのがなくなっている。天理営業所に多く配置となった。

き332号車
(奈良22 き・332号車 いすゞ U-LT232J 奈良営業所(郡山ダイヤ) 2002年2月 近鉄奈良駅にて)

かつての中型車の代表だった BA20 の時代から、奈良柳生線など奈良市東部山間路線にほとんど専属充当される車両群がいて、当時はこのLTの330〜332号車がその任にあたっていた。

き371号車
(奈良22 き・371号車 いすゞ U-LT233J 平城営業所 2002年10月 JR奈良駅にて)

臨時便などで狭い道に入る路線には非常に向いているこの車両。路線車を利用した貸切運転なども多い。精華地区で運行されることが多いこの車両は京都支社の車両と同様サイドが鹿のマークではなく「関西学術文化研究都市」の文字が入っている。

き535号車
(奈良22 き・535号車 いすゞ KC-LT233J 平城営業所 2000年12月 祝園駅にて)

排気ガス規制の影響か、エンジンがマイナーチェンジされている。他の大型車と同様に、窓枠のアルミサッシが無塗装に変更されている。この車は鹿のマークが入っている。


P-LT
(奈良22 き・586号車 いすゞ KC-LT233J 北大和営業所 2001年4月 学園前駅[南]にて)

玉突き転属で初期の RU 車を捻出するための新車。窓枠は黒で塗装されている。奈良富雄線の一部北大和移管もあったので、学園朝日循環以外に奈良富雄線にも頻繁に運用され、奈良市街乗り入れもはたしている。

P-LT
(奈良22 き・586号車 いすゞ KC-LT233J 北大和営業所 2015年5月 富雄駅にて)

大型車両だけでなく、9m車でも従来の方向幕からLEDに換装される車両も増えてきた。

22き・616号車
(奈良22 き・616号車 いすゞKC-LT233J 西大和営業所 2003年5月 信貴山下駅にて)

キュービックバス最終期の車両。西大和の中型車は運用場所が多くないため、多くがこの三郷町付近の路線で活躍する。


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